金利が上がると保険は見直すべき?予定利率と貯蓄型保険の判断表【2026年】
答え:金利が上がっても、すでに入っている保険の予定利率は基本的に変わりません。見直しで得をしやすいのは、これから一時払終身保険などの貯蓄型保険に入る人です。すでに貯蓄型保険に入っている人が、解約して新しい保険に入り直すと損をすることがあるため、解約の前に返戻金と健康状態を確認しましょう。→ タイプ別の判断表を見る
日銀が政策金利を1.25%まで引き上げ、12月の追加利上げも話題になるなか、「金利が上がると保険も見直したほうがいいの?」という疑問を持つ人が増えています。実際、2026年に入ってから、大手生命保険会社が一時払終身保険の予定利率を相次いで引き上げ、同じ保障をより少ない保険料で買えるようになった商品も出てきました。
ただし、金利が上がったからといって、すべての人が保険を見直すべきだというわけではありません。すでに入っている保険の条件は基本的に変わらず、慌てて解約すると、かえって損をすることもあります。
この記事では、予定利率とは何か、金利が上がると保険のどこが変わるのかを整理し、「見直すとよい人」と「見直さないほうがよい人」をタイプ別に判断する表をまとめました。解約や乗り換えの前に確認すべきことと、保険の見直しを無料で相談できる窓口もあわせて紹介します。

この記事の前提
- 特定の保険商品の加入や解約をすすめるものではありません。
- 予定利率や保険料の例は、2026年11月6日時点で確認できた報道をもとにしています。保険料は年齢・性別・商品・契約日で変わります。
予定利率とは?金利が上がると保険の何が変わるのか
保険料は、保険会社が「集めた保険料をこのくらいの利回りで運用できる」と見込んだ利率を前提に計算されています。この見込みの利率を「予定利率」といいます。

予定利率が上がると、同じ保障を少ない保険料で買える
予定利率が高いほど、保険会社は運用で増やせる分を見込めるため、契約者が払う保険料は少なくて済みます。貯蓄型の保険では、同じ保険料で受け取れる金額が増えることもあります。
予定利率は、基本的に契約したときに決まる
予定利率は基本的に契約時に決まり、その後に市場の金利が上がっても、すでに入っている保険の予定利率は変わらないのが一般的です。つまり、金利上昇の恩恵を受けるのは、主にこれから契約する人です。逆に、金利が高かった時代に契約した古い保険には、いまより有利な予定利率が付いていることもあります。
2026年に予定利率を引き上げた例
| 会社・商品 | 内容 |
|---|---|
| 日本生命・一時払終身保険 | 2025年9月に予定利率を1%から1.5%へ。60歳男性・死亡保険金500万円の一時払保険料が約428万円から約384万円に |
| 住友生命・一時払終身保険 | 2026年7月1日以降の契約で、予定利率を1.75%から2.25%へ。60歳男性・保険金額1,000万円の一時払保険料が68万1,200円下がる例 |
| 明治安田生命・円建て一時払養老保険 | 2026年9月16〜30日の利率は7年3.12%、10年3.45%、15年3.4%。期間が長いほど高いとは限らない |
| 第一生命・日本生命(保険金の据え置き) | 受け取った保険金を会社に預けておくときの利率を、第一生命は年0.85%、日本生命は年0.60%に引き上げ |
出典:マイナビニュース(2026年9月27日)、LIMO(2026年11月5日)の報道をもとに編集部が整理。
なお、予定利率が上がっても、払った保険料がそのままの利率で増えるわけではありません。保険会社は契約にかかる費用などを差し引くため、実際の利回りは予定利率より低くなるのが普通です。

保険のタイプ別|金利上昇の影響の受け方
金利の影響を受けやすいかどうかは、保険のタイプで大きく違います。
掛け捨ての保険(定期保険・医療保険など)
掛け捨ての保険は、保険料の多くが保障に使われるため、予定利率の変化による保険料の差は貯蓄型ほど大きくありません。金利よりも、保障の内容がいまの家族構成や収入に合っているかで見直すかどうかを決めるのが基本です。
貯蓄型の保険(終身保険・養老保険・学資保険など)
貯蓄型の保険は、保険料の多くが積み立てに回るため、予定利率の影響を大きく受けます。2026年に予定利率の引き上げが目立ったのも、主に一時払終身保険や一時払養老保険などの貯蓄型の商品です。
変額保険・外貨建て保険
変額保険は運用の成果によって、外貨建て保険は為替によって、受け取る金額が変わります。予定利率だけでなく、運用や為替のリスクも含めて考える必要があります。
市場価格調整(MVA)のある保険
一部の貯蓄型保険には、解約したときに市場の金利に応じて解約返戻金が増減する「市場価格調整」という仕組みがあります。契約後に金利が上がっていると、途中で解約したときの返戻金が減ることがあります。
保険を見直すべき?タイプ別の判断表
自分の状況に近いものを、下の表で確認してください。
| あなたの状況 | 考え方 | 理由 |
|---|---|---|
| これから貯蓄型保険(一時払終身など)に入ろうとしている | 金利が上がった今の条件で比べる価値がある | 予定利率が上がり、同じ保障を少ない保険料で買える商品が出ている |
| 昔に貯蓄型保険に入り、そのまま続けている | 基本は解約しない。まず契約内容を確認 | 古い契約は予定利率が高いことがある。解約すると、その条件は二度と戻らない |
| 掛け捨ての保険に入っていて、家族構成や収入が変わった | 金利ではなく、保障の内容で見直す | 掛け捨ては金利の影響が小さい。必要な保障額が変わっていないかが大事 |
| 住宅ローンを組んだ・組む予定がある | 死亡保障を減らせないか確認 | 団体信用生命保険で住宅ローンが返済される分、ほかの死亡保障を減らせることがある |
| 保険料の負担が重く、家計が苦しい | 解約の前に、減額や払済保険への変更を検討 | 保障を残したまま保険料の負担を減らせる場合がある |

解約・乗り換えの前に確認したい4つのこと
「金利が上がったから、新しい保険に乗り換えよう」と考えたときは、解約の前に次の4つを必ず確認しましょう。

1. いまの保険の予定利率と解約返戻金
保険証券や契約内容のお知らせで、いまの保険の予定利率と、いま解約したらいくら戻ってくるか(解約返戻金)を確認します。解約返戻金は、払った保険料の合計より少なくなることがよくあります。
2. 新しい保険は、いまの年齢と健康状態で入り直しになる
新しい保険の保険料は、いまの年齢で計算されます。また、健康状態によっては、新しい保険に入れないこともあります。新しい保険の加入が決まってから、古い保険を解約する順番を守りましょう。
3. 解約しなくても負担を減らす方法がある
保険料の負担を減らしたいなら、保険金額を減らす「減額」や、以後の保険料の払い込みをやめて保障を小さくして続ける「払済保険」に変える方法もあります。どの方法が使えるかは契約によるので、保険会社に確認してください。
4. 市場価格調整がある保険は、金利上昇で返戻金が減ることがある
市場価格調整のある保険は、契約後に金利が上がっていると、途中で解約したときの返戻金が減ることがあります。金利が上がっている今は、特に注意が必要です。
住宅ローン・教育費と一緒に、必要な保障を考え直す
保険の見直しは、金利だけでなく、家計全体の変化と一緒に考えると効果が大きくなります。

住宅ローンを組んだら、死亡保障を減らせることがある
住宅ローンを組むときに入る団体信用生命保険は、契約者が亡くなったときにローンの残りが返済される仕組みです。その分、家族のための死亡保障を減らせることがあります。利上げで住宅ローンの返済がいくら増えるかは、利上げで増える住宅ローン返済額の早見表で試算できます。
子どもの成長に合わせて保障を小さくする
子どもが小さいうちは大きな死亡保障が必要でも、子どもが独立に近づくにつれて、必要な保障額は小さくなります。数年ごとに、必要な保障額を見直すのがおすすめです。
貯蓄型保険と新NISAの役割を分けて考える
貯蓄型保険は、保障と貯蓄を組み合わせた商品です。一方、新NISAは非課税で資産を増やすための制度です。同じ「将来のためのお金」でも役割が違うので、どちらにいくら回すかを分けて考えましょう。株価が大きく動いたときの積立の考え方は株価急落の日の新NISAの判断基準で整理しています。
年代別|金利が上がる時期の保険の見直しポイント
同じ金利上昇でも、年代によって保険で考えるべきことは違います。

20〜30代:まず掛け捨てで必要な保障を確保する
収入がまだ少なく、子育てや住宅購入を控えている時期は、少ない保険料で大きな保障を持てる掛け捨ての保険で、必要な保障を確保するのが基本です。貯蓄は新NISAなどと役割を分けて考え、保険に貯蓄の役割まで持たせすぎないようにしましょう。
40〜50代:住宅ローンと教育費に合わせて保障を調整する
住宅ローンや教育費の負担が大きい時期です。団体信用生命保険でカバーされている分や、子どもの成長に合わせて、死亡保障を減らせないか確認しましょう。老後資金の準備として貯蓄型保険を考えるなら、予定利率が上がった今の条件で比べる価値があります。
60代以降:相続や手元資金の置き場所として考える
一時払終身保険は、まとまったお金を相続に備えて置いておく手段として使われることがあります。2026年は予定利率の引き上げで、同じ保障を少ない保険料で買える例も出ています。ただし、預けたお金はすぐに引き出しにくく、途中で解約すると元本を下回ることもあるため、生活費として使う予定のお金は入れないようにしましょう。家計の収支を整理するなら夫婦で共有できる家計簿アプリも役立ちます。
保険の見直しは、無料の保険相談で比べてもらうと早い
保険の見直しは、契約内容が複雑で、自分ひとりで比べるのが大変です。複数の保険会社の商品を扱う無料の保険相談窓口なら、いまの保険の内容を確認したうえで、ほかの商品と比べてもらえます。相談は無料で、その場で契約する必要はありません。保険証券と、家計の収支のメモを持っていくと話が早く進みます。

窓口ごとの違いは無料の保険相談・FP相談の窓口比較で比べています。独身の人は独身者向けの家計相談先も参考にしてください。老後に向けたお金の準備は老後資金の準備の進め方に、毎月の固定費の削り方は固定費の見直しの手順にまとめています。

まとめ|金利上昇で得をするのは「これから入る人」
- 予定利率は基本的に契約時に決まり、すでに入っている保険の条件は金利が上がっても変わらない
- 2026年は一時払終身保険などの貯蓄型保険で予定利率の引き上げが相次ぎ、これから入る人は同じ保障を少ない保険料で買える商品がある
- 古い貯蓄型保険は、いまより予定利率が高いことがあるので、慌てて解約しない
- 解約の前に、解約返戻金・健康状態・減額や払済保険の可否・市場価格調整の有無を確認する
- 迷ったら、保険証券を持って無料の保険相談で比べてもらう
金利が上がるというニュースは、保険を見直すきっかけになります。ただし、見直しの目的は「金利の上昇に乗ること」ではなく、「いまの家族に合った保障を、無理のない保険料で持つこと」です。まずは保険証券を出して、予定利率と保障の内容を確認するところから始めてみてください。

よくある質問
金利が上がると、いま入っている保険の保険料は下がりますか?
予定利率とは何ですか?
金利が上がった今、古い貯蓄型保険を解約して入り直したほうが得ですか?
2026年にはどんな保険の予定利率が上がりましたか?
掛け捨ての医療保険も、金利が上がったら見直すべきですか?
保険料が払えなくなりそうなときは、解約するしかないですか?
保険の見直しは、どこに相談すればいいですか?
この記事の調査・評価方法と出典
この記事は、2026年11月6日時点で確認できた生命保険の予定利率に関する報道と、日本銀行の公表資料をもとに、KURASHI ZUKAN編集部がまとめました。保険料の例は報道で紹介された数値で、年齢・性別・商品・契約日によって変わります。特定の保険商品の加入や解約をすすめるものではありません。
- マイナビニュース「生命保険の予定利率も上がる? 金利上昇で保険はどう変わる?」(2026年9月27日)
- LIMO「【生命保険の利率引き上げ】金利上昇で生命保険はどう変わるのか」(2026年11月5日)
- 日本銀行「金融政策に関する決定事項等(2026年)」

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