EC市場規模2026|経産省調査で見るネット通販27.6兆円

「ネットで買い物をする人は、いまどれくらい増えているんだろう」。ネットスーパーや通販を使うか迷ったとき、全体の流れがわかると判断しやすくなります。経済産業省は毎年、日本の電子商取引(EC)の市場規模を調べて公表しています。

この記事では、2026年10月21日に公表された経済産業省「令和7年度 電子商取引に関する市場調査」(2026年10月21日公表)をもとに、2025年のBtoC-EC市場規模、カテゴリー別の市場規模とEC化率、フリマアプリなどの個人間EC、越境ECの数字を整理しました。数値は公表資料から転記し、計算値はその旨を明記しています。

先に結論|数字で見るネット通販2025

  • 消費者向けEC(BtoC-EC)の市場規模は27.6兆円(前年比5.5%増)。物販系は15兆8,233億円、サービス系は8兆9,362億円、デジタル系は2兆7,985億円です。
  • 物販系のEC化率は9.80%で、前年(9.78%)とほぼ横ばいでした。
  • カテゴリー別の市場規模1位は食品、飲料、酒類(3兆3,332億円)。ただしEC化率は4.66%と低く、まだ大半は店舗で買われています。
  • EC化率が最も高いのは書籍、映像・音楽ソフト(57.93%)、次いで生活家電・PC等(43.08%)です。
  • フリマアプリなどの個人間EC(CtoC-EC)は2兆6,870億円(前年比6.34%増)でした。
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数字を読む前に|BtoC・CtoC・EC化率とは

通販で届いた荷物とパソコン

BtoC-ECとCtoC-EC

BtoC-ECは企業から消費者へのネット販売で、通販サイトやネットスーパーでの買い物がこれにあたります。CtoC-ECは個人どうしの売買で、フリマアプリやネットオークションが代表例です。企業間の取引はBtoB-ECと呼ばれます。

物販系・サービス系・デジタル系

BtoC-ECは、モノを買う「物販系」、旅行やチケット・フードデリバリーなどの「サービス系」、電子書籍や音楽配信・オンラインゲームなどの「デジタル系」の3つに分けて集計されています。

EC化率

EC化率は、そのカテゴリーの商取引全体のうちネットで行われた割合です。EC化率が低いカテゴリーは、まだ店舗での買い物が中心であることを示します。経済産業省は物販系についてEC化率を算出しています。

BtoC-EC市場規模|2025年は27.6兆円

2025年のBtoC-EC市場規模は27.6兆円で、前年の26.1兆円から5.5%増えました。分野別では、物販系が15兆8,233億円(前年比3.97%増)、サービス系が8兆9,362億円(前年比8.64%増)、デジタル系が2兆7,985億円(前年比4.52%増)です。伸び率が最も大きいのはサービス系でした。

分野 2024年 2025年 前年比
物販系 15兆2,194億円 15兆8,233億円 3.97%増
サービス系 8兆2,256億円 8兆9,362億円 8.64%増
デジタル系 2兆6,776億円 2兆7,985億円 4.52%増
合計 約26.1兆円 27.6兆円(27兆5,580億円) 5.5%増

出典:経済産業省「令和7年度 電子商取引に関する市場調査」(2026年10月21日公表)。

サービス系の内訳

サービス系では旅行サービスが3兆7,603億円と大きな割合を占めます。伸び率では、チケット販売が15.13%増、理美容サービスが9.49%増、フードデリバリーサービスが3.43%増でした。デジタル系ではオンラインゲームが1兆2,759億円(前年比1.65%増)です。

カテゴリー別の市場規模|食品が3兆3,332億円で1位

スーパーの買い物かご

物販系を8つのカテゴリーに分けると、市場規模が最も大きいのは食品、飲料、酒類の3兆3,332億円(前年比6.96%増)です。衣類・服装雑貨等(2兆8,941億円)、生活家電・AV機器・PC等(2兆8,829億円)、生活雑貨・家具・インテリア(2兆6,258億円)が続きます。

物販系BtoC-ECのカテゴリー別市場規模(2025年)食品、飲料、酒類食品、飲料、酒類:3兆3,332億円3兆3,332億円衣類・服装雑貨等衣類・服装雑貨等:2兆8,941億円2兆8,941億円生活家電、AV機器・PC等生活家電、AV機器・PC等:2兆8,829億円2兆8,829億円生活雑貨、家具、インテリア生活雑貨、家具、インテリア:2兆6,258億円2兆6,258億円書籍、映像・音楽ソフト書籍、映像・音楽ソフト:1兆8,495億円1兆8,495億円化粧品、医薬品化粧品、医薬品:1兆647億円1兆647億円その他その他:7,989億円7,989億円自動車、自動二輪車、パーツ等自動車、自動二輪車、パーツ等:3,742億円3,742億円
物販系BtoC-ECのカテゴリー別市場規模(2025年)(出典:経済産業省「令和7年度 電子商取引に関する市場調査」をもとに当サイト作成)
カテゴリー 2024年 2025年 前年比 2025年のEC化率
食品、飲料、酒類 3兆1,163億円 3兆3,332億円 6.96%増 4.66%
衣類・服装雑貨等 2兆7,980億円 2兆8,941億円 3.43%増 24.08%
生活家電、AV機器、PC・周辺機器等 2兆7,443億円 2兆8,829億円 5.05%増 43.08%
生活雑貨、家具、インテリア 2兆5,616億円 2兆6,258億円 2.51%増 31.73%
書籍、映像・音楽ソフト 1兆8,708億円 1兆8,495億円 1.14%減 57.93%
化粧品、医薬品 1兆150億円 1兆647億円 4.90%増 9.11%
その他 7,797億円 7,989億円 2.47%増 2.08%
自動車、自動二輪車、パーツ等 3,336億円 3,742億円 12.18%増 3.89%

出典:経済産業省「令和7年度 電子商取引に関する市場調査」(2026年10月21日公表)(報告書 図表3-3)。8カテゴリーの合計は15兆8,233億円で、物販系の合計と一致することを確認しています。

カテゴリー別のEC化率|書籍57.93%、食品は4.66%

EC化率で並べると順位は大きく変わります。書籍、映像・音楽ソフトは57.93%と半分以上がネットで買われ、生活家電・PC等(43.08%)、生活雑貨・家具・インテリア(31.73%)、衣類・服装雑貨等(24.08%)が続きます。

物販系BtoC-ECのカテゴリー別EC化率(2025年)書籍、映像・音楽ソフト書籍、映像・音楽ソフト:57.93%57.93%生活家電、AV機器・PC等生活家電、AV機器・PC等:43.08%43.08%生活雑貨、家具、インテリア生活雑貨、家具、インテリア:31.73%31.73%衣類・服装雑貨等衣類・服装雑貨等:24.08%24.08%化粧品、医薬品化粧品、医薬品:9.11%9.11%食品、飲料、酒類食品、飲料、酒類:4.66%4.66%自動車、自動二輪車、パーツ等自動車、自動二輪車、パーツ等:3.89%3.89%その他その他:2.08%2.08%
物販系BtoC-ECのカテゴリー別EC化率(2025年)(出典:経済産業省「令和7年度 電子商取引に関する市場調査」をもとに当サイト作成)

一方、市場規模が最も大きい食品、飲料、酒類のEC化率は4.66%にとどまります。食品の買い物の95%以上は、まだ店舗で行われている計算です(当サイト計算)。市場規模は大きいのにEC化率が低いということは、ネットスーパーや食材宅配にはまだ伸びる余地が大きいということでもあります。

フリマアプリなど個人間EC|2兆6,870億円

ショッピングカート

フリマアプリやネットオークションなどの個人間EC(CtoC-EC)は、2025年に2兆6,870億円(前年比6.34%増)でした。BtoC-ECの物販系(15兆8,233億円)と比べると6分の1ほどの規模ですが、伸び率は物販系(3.97%)を上回っています。

環境省の調査では、国内のリユース市場規模は2024年に3兆4,986億円とされています。不要品を売る方法はフリマアプリのほか、店舗や宅配の買取サービスもあります。手間と査定額の違いは買取サービスの比較で整理しています。

企業間EC・越境EC|BtoBは560.1兆円

企業間の電子商取引(BtoB-EC)は2025年に560.1兆円(前年比8.9%増)、EC化率は45.9%(前年比2.8ポイント増)でした。企業どうしの取引では、すでに半分近くがネット経由です。

国境を越えたネット通販(越境EC)では、中国の消費者が日本の事業者から購入した額が2兆7,560億円(前年比4.5%増)、日本の消費者などが米国の事業者から購入した額が3兆3,086億円(前年比5.4%増)とされています。

区分 2025年 前年比
BtoC-EC(消費者向け) 27.6兆円 5.5%増
BtoB-EC(企業間) 560.1兆円 8.9%増
CtoC-EC(個人間) 2兆6,870億円 6.34%増
越境EC:中国消費者による日本事業者からの購入 2兆7,560億円 4.5%増
越境EC:米国事業者からの購入 3兆3,086億円 5.4%増

出典:経済産業省「令和7年度 電子商取引に関する市場調査」(2026年10月21日公表)。

データから考える、ネット通販・ネットスーパーの使い方

新鮮な野菜と果物が詰められた宅配用の箱
  • 食品はまだ「店で買う」が中心:食品のEC化率は4.66%。ネットスーパーは送料や最低注文金額で割高になることがあるので、使い方を決めて使うのがコツです。一人暮らしの使い方は一人暮らしのネットスーパーの選び方で比べています。
  • 食材宅配は「試してから」:食材宅配は初回のお試しセットで品質や量を確かめてから定期便を決めると失敗が減ります。食材宅配のお試しセットの比較も参考になります。
  • 家電・日用品はセールの時期を見る:生活家電・PC等はEC化率43.08%と、ネットで買うのが当たり前になっています。楽天やAmazonの大型セールの使い分けは楽天とAmazonのセールの比較にまとめています。
  • ネットで買うときは販売元を確かめる:EC市場が広がるほど、偽物や粗悪品の出品にも注意が必要です。見分け方は通販の偽物の見分け方で解説しています。

まとめ|ネット通販は27.6兆円、食品にはまだ伸びしろ

経済産業省の最新の調査では、2025年のBtoC-EC市場規模は27.6兆円(前年比5.5%増)、物販系のEC化率は9.80%でした。市場規模の1位は食品・飲料・酒類の3兆3,332億円ですが、EC化率は4.66%と低く、ネットで買う割合がまだ小さいカテゴリーです。

フリマアプリなどの個人間ECは2兆6,870億円で、物販系BtoC-ECより速いペースで伸びています。調査は毎年秋に公表されるので、新しい数字が出たらこの記事も更新します。

よくある質問

日本のEC市場規模はどれくらいですか?
経済産業省の「令和7年度 電子商取引に関する市場調査」によると、2025年の消費者向けEC(BtoC-EC)市場規模は27.6兆円で、前年の26.1兆円から5.5%増えました。
EC化率はどれくらいですか?
2025年の物販系BtoC-ECのEC化率は9.80%で、前年の9.78%とほぼ同じでした(経済産業省)。
ネットで買われている割合が高い商品は?
EC化率が最も高いのは書籍、映像・音楽ソフトの57.93%で、生活家電・AV機器・PC等が43.08%、生活雑貨・家具・インテリアが31.73%です(2025年)。
食品のネット通販の市場規模は?
2025年の「食品、飲料、酒類」のBtoC-EC市場規模は3兆3,332億円(前年比6.96%増)で、物販系のカテゴリーで最も大きい一方、EC化率は4.66%です。
フリマアプリの市場規模は?
フリマアプリなどの個人間EC(CtoC-EC)の市場規模は、2025年に2兆6,870億円(前年比6.34%増)でした(経済産業省)。

この記事の調査・評価方法と出典

市場規模・EC化率・前年比は、経済産業省が2026年10月21日に公表した「令和7年度 電子商取引に関する市場調査」の報道発表と報告書(図表3-3ほか)から転記しました。カテゴリー別の8項目の合計が物販系の合計(15兆8,233億円)と一致することを確認しています。「食品の買い物の95%以上が店舗」はEC化率4.66%からの当サイトの計算です。リユース市場規模は環境省「リユース等の促進に関するロードマップ」(2026年3月)によります。

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