日銀利上げで住宅ローン返済はいくら増える?借入額別の早見表【2026年】
答え:変動金利で残り30年・3,000万円を借りている場合、金利が0.25%上がると毎月の返済は約3,400円、0.5%上がると約6,900円増えます(元利均等・ボーナス返済なしの概算)。ただし多くの銀行には「5年ルール」「125%ルール」があり、返済額がすぐに跳ね上がるわけではありません。→ 借入額別の早見表を見る
「日銀がまた利上げするらしい」というニュースを見て、住宅ローンの返済予定表を引っ張り出した人も多いのではないでしょうか。2026年は、日銀が9月に政策金利を1.25%へ引き上げ、10月の会合では据え置いたものの、次の12月会合での追加利上げが市場の大きな関心事になっています。11月には大手銀行が短期プライムレートの引き上げを始め、変動金利で借りている人の返済にも、少しずつ影響が届き始めています。
ただ、「金利が上がる」と聞いても、自分の毎月の返済がいくら増えるのかを具体的に把握している人は多くありません。そして、金額が分からないまま不安だけが大きくなり、慌てて固定金利に借り換えたり、生活費を削って繰り上げ返済をしたりすると、かえって損をすることもあります。
この記事では、変動金利の住宅ローンについて、金利が0.25%・0.5%・0.75%・1.0%上がったときに毎月の返済がいくら増えるかを、借入残高2,000万〜5,000万円で試算した早見表にまとめました。あわせて、返済額の急な増加をやわらげる「5年ルール」「125%ルール」の仕組み、利上げが実際の返済に反映されるまでのタイミング、繰り上げ返済・借り換え・家計の見直しのどれを選ぶべきかの判断の順番を整理しています。

この記事の前提
- 試算はすべて「元利均等返済・ボーナス返済なし・残り返済期間30年」の概算です。実際の返済額は、契約している銀行の計算方法・端数処理・保証料の扱いで変わります。
- 金利の数字は、2026年11月6日時点で確認できた公表値と報道をもとにしています。最新の金利は各銀行の公式サイトで確認してください。
- 将来の金利の動きを予想・保証するものではありません。
日銀の利上げと住宅ローン金利|2026年11月時点で起きていること
まず、いま何が起きているのかを、日付と数字で押さえておきます。住宅ローンの変動金利は、日銀の政策金利そのものではなく、銀行が決める「短期プライムレート(短プラ)」に連動して動く仕組みが一般的です。日銀が政策金利を上げると、銀行が短プラを上げ、それに合わせて変動金利の基準金利が上がる、という順番です。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2026年9月17〜18日 | 日銀が政策金利を1.00%から1.25%へ0.25%引き上げ。1.25%は約31年ぶりの水準 |
| 2026年10月29〜30日 | 日銀は政策金利を1.25%程度で据え置き。物価の基調が2%程度に達したとの認識を示し、今後も情勢に応じて利上げを続ける方針 |
| 2026年11月2日・9日 | 大手銀行が短期プライムレートを年2.375%から年2.625%へ引き上げ(みずほ銀行・三菱UFJ銀行は11月2日、三井住友銀行は11月9日) |
| 2026年11月 | フラット35(借入期間21年以上・融資率9割以下)の最も多い金利は年3.81%(10月の3.83%から小幅に低下) |
| 2026年12月17〜18日 | 次回の日銀金融政策決定会合。追加利上げがあるかが焦点 |
12月に利上げがあるかどうかについては、10月下旬の時点では「12月に利上げ」とみる声が多数でしたが、11月に入って株価が大きく下がったことで見方が割れています。どちらに転んでも困らないように、「0.25%上がった場合」「0.5%上がった場合」の両方で、自分の返済額を一度計算しておくのが、いちばん確実な備えです。

新規で借りる人と、すでに借りている人では影響の出方が違う
利上げの影響は、これから住宅ローンを借りる人と、すでに借りている人で現れ方が違います。新規で借りる人は、銀行が新規向けの金利を見直したタイミングで、すぐに高い金利が適用されます。一方、すでに変動金利で借りている人は、銀行が年2回(多くは4月1日と10月1日)に行う金利の見直しを経て、その数か月後の返済分から新しい金利が使われるのが一般的です。
報道では、9月の利上げ分について、大手行の新規借り入れの基準金利は12月以降に見直され、既存の借り入れでは多くの銀行で2027年4月の見直しを経て、2027年7月ごろの返済分から反映される、との見方が示されています。見直しの基準日や反映月は銀行ごとに違うため、自分の銀行の案内か、契約時の書類(金銭消費貸借契約書)で確認してください。
変動金利の「優遇幅」は、借りたときのまま続くのが一般的
変動金利の適用金利は「基準金利(店頭金利)− 優遇幅」で決まります。たとえば基準金利が年3.375%で優遇幅が年2.2%なら、適用金利は年1.175%です。優遇幅は契約時に決まり、多くの場合は完済まで同じ幅が続きます。つまり、短プラが0.25%上がって基準金利が0.25%上がれば、適用金利もそのまま0.25%上がる、と考えておけば大きく外れません。
なお、優遇幅が「当初○年間だけ大きい」タイプの契約や、借り換えのときに優遇幅が変わる契約もあります。自分の優遇幅がずっと同じかどうかは、返済予定表や契約書の「金利」の欄で確認できます。
金利が上がると住宅ローンの返済はいくら増える?借入残高別の早見表
ここからが本題です。下の表は、変動金利の適用金利がいま年0.75%の人を基準に、金利が0.25%ずつ上がったとき、毎月の返済額がいくらになるかを借入残高別に試算したものです。残り返済期間は30年、元利均等返済・ボーナス返済なしで計算しています。
| 借入残高 | 年0.75%(基準) | 年1.00%(+0.25%) | 年1.25%(+0.5%) | 年1.50%(+0.75%) | 年1.75%(+1.0%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2,000万円 | 62,057円 | 64,328円(+2,271円) | 66,650円(+4,593円) | 69,024円(+6,967円) | 71,449円(+9,392円) |
| 3,000万円 | 93,086円 | 96,492円(+3,406円) | 99,976円(+6,890円) | 103,536円(+10,450円) | 107,173円(+14,087円) |
| 4,000万円 | 124,114円 | 128,656円(+4,542円) | 133,301円(+9,187円) | 138,048円(+13,934円) | 142,897円(+18,783円) |
| 5,000万円 | 155,143円 | 160,820円(+5,677円) | 166,626円(+11,483円) | 172,560円(+17,417円) | 178,622円(+23,479円) |
試算:元利均等返済・ボーナス返済なし・残り返済期間30年。金利はすべて適用金利。保証料・手数料・団信の上乗せ金利は含みません(編集部が計算式から算出)。
表を見ると、残高3,000万円なら、金利が0.25%上がるごとに毎月の返済は約3,400〜3,600円ずつ増えていくことが分かります。年間にすると、0.25%で約4万円、0.5%で約8万円の負担増です。0.5%の上昇は「月に約7,000円」と聞くと耐えられそうに思えますが、30年続くと考えると、総額では大きな差になります。

総返済額で見ると、0.5%の差は約250万円になる
同じ3,000万円・30年でも、金利によって支払う利息の総額は大きく変わります。金利が最後まで変わらないと仮定した場合の利息総額は、次のとおりです。
| 適用金利(30年間ずっと同じと仮定) | 利息の総額(3,000万円・30年) |
|---|---|
| 年0.75% | 約351万円 |
| 年1.00% | 約474万円 |
| 年1.25% | 約599万円 |
| 年1.50% | 約727万円 |
年0.75%と年1.25%の差は約248万円です。実際には金利は途中で上下するので、この数字どおりになるわけではありませんが、「0.5%の利上げ」が家計にとってどのくらいの重さなのかをつかむ目安にはなります。
自分の返済額を計算するときに用意するもの
早見表は「残り30年」の前提なので、残りの年数が違う人は自分の数字で計算し直すのが確実です。手元に次の3つがあれば、銀行のシミュレーターやネットの返済計算ツールで同じ計算ができます。
1いまの借入残高(返済予定表か、銀行のアプリで確認)
2いまの適用金利(返済予定表の「金利」欄)
3残りの返済回数(返済予定表の最終回までの回数)
この3つを入れて、金利だけを0.25%、0.5%上げた数字で計算し直せば、自分の場合の増え方が分かります。
返済額がすぐに増えない理由|5年ルールと125%ルールの仕組み
早見表の数字を見て「来月から6,900円増えるのか」と心配になった人もいるかもしれません。ですが、変動金利の多くの住宅ローンには、返済額が急に増えないようにする2つのルールがあります。これを知らないまま判断すると、必要以上に慌ててしまいます。

5年ルール:金利が上がっても、毎月の返済額は5年間変わらない
5年ルールは、金利が見直されても、毎月の返済額そのものは5年ごとにしか変えない、という決まりです。金利が上がった場合、返済額は同じまま、その中身の「利息の割合」が増え、「元金の割合」が減ります。つまり、毎月の支払額は変わらなくても、ローンの残高の減り方は遅くなります。
125%ルール:5年後の見直しでも、返済額は前の1.25倍までしか上がらない
5年ごとの見直しで返済額を計算し直すときも、新しい返済額は、それまでの返済額の1.25倍までに抑えられます。たとえば毎月93,086円を返していた人なら、どれだけ金利が上がっても、次の5年間の返済額は最大で約116,357円までです。
2つのルールの落とし穴|「未払利息」と最終回の一括返済
2つのルールは家計を守ってくれる一方で、注意点もあります。金利が大きく上がると、毎月の返済額のほとんどが利息に回り、元金がほとんど減らなくなります。さらに上がると、返済額が利息にすら足りなくなり、払い切れなかった利息が「未払利息」として積み上がります。未払利息や返し切れなかった元金は、最終回にまとめて請求されるのが一般的です。
「返済額が変わらないから大丈夫」と放っておくと、気づいたときには残高がほとんど減っていなかった、ということになりかねません。年に一度は返済予定表で、元金がいくら減っているかを確認する習慣をつけておくと安心です。
5年ルール・125%ルールがない住宅ローンもある
このルールはすべての住宅ローンにあるわけではありません。一部の銀行では、金利の見直しに合わせて半年ごとに返済額を計算し直す方式をとっています。その場合、金利が上がれば返済額もすぐに増えます。自分のローンにルールがあるかどうかは、契約書や銀行の商品説明書の「返済額の見直し」の項目で確認してください。
利上げは、いつの返済から反映される?確認すべき3つの日付
利上げのニュースから実際の返済額に反映されるまでには、時間差があります。自分の場合はいつから影響が出るのかを知るために、次の3つの日付を確認しておきましょう。

| 確認する日付 | 中身 | どこで分かるか |
|---|---|---|
| 金利の見直し日(基準日) | 適用金利を見直す日。多くの銀行は年2回(4月1日・10月1日) | 契約書・銀行の商品説明 |
| 新しい金利の適用開始月 | 見直した金利が使われ始める返済月。基準日の約2〜3か月後が多い | 銀行からの金利変更のお知らせ |
| 返済額の見直し時期(5年ルールがある場合) | 返済額そのものを計算し直す時期。借り入れから5年ごと | 返済予定表・契約書 |
たとえば「4月1日基準日・7月返済分から適用」の銀行なら、短プラが11月に上がった影響は、翌年4月の見直しで金利に反映され、7月の返済分から利息が増える、という順番になります。5年ルールがある人は、さらに返済額の見直し時期まで、毎月の支払額自体は変わりません。
銀行から届く「金利変更のお知らせ」は必ず開く
金利が変わると、多くの銀行は郵送やアプリで「適用金利変更のお知らせ」を送ってきます。新しい金利と、利息と元金の内訳が書かれているので、届いたら必ず中身を確認し、この記事の早見表と照らし合わせてみてください。
慌てて動くと損をする|利上げのときにやってはいけない3つのこと
金利が上がると聞くと、何か手を打たなければと焦りがちです。しかし、次の3つは、かえって家計を苦しくする可能性があります。

1. 生活防衛資金まで繰り上げ返済に回す
繰り上げ返済は利息を減らす効果がありますが、一度返したお金は戻ってきません。病気や失業、急な修理などに備える生活費(目安は生活費の半年分程度とされることが多い)まで返済に回してしまうと、いざというときにカードローンなど金利の高い借り入れに頼ることになりかねません。
2. 金額を計算せずに固定金利へ借り換える
固定金利への借り換えは、将来の金利上昇の不安をなくせる一方で、いまの変動金利よりかなり高い金利になります。2026年10月時点で、大手銀行の10年固定の金利は年3%台後半〜4%台でした。残高3,000万円・残り30年で年3.75%に借り換えると、毎月の返済は約138,935円になり、年0.75%の変動金利のまま(約93,086円)より月に約4.6万円多くなります。借り換えには事務手数料や保証料、登記費用などの諸費用もかかります。
3. 何もせずに放置する
逆に、5年ルールがあるからと何も確認しないのも危険です。返済額が変わらないあいだに元金の減りが遅くなっていることに気づかず、5年後の見直しで返済額が1.25倍近くまで上がって初めて慌てる、というケースもあります。
利上げへの対策は3つ|家計の見直し・繰り上げ返済・借り換えの選び方
では、どう備えればよいのでしょうか。対策は大きく分けて3つあります。おすすめの順番は「家計の見直し → 繰り上げ返済 → 借り換えの検討」です。お金がかからず、元に戻せるものから先に手をつけるのが基本です。

| 対策 | 向いている人 | 効果 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 家計の見直し(固定費を下げる) | すべての人。まず最初にやる | 毎月の返済増を、ほかの支出の削減で吸収できる | 食費など変動費の我慢は続きにくい。通信費・保険・電気代など固定費から |
| 繰り上げ返済 | 生活防衛資金を確保したうえで余裕資金がある人 | 残高が減り、以後の利息が減る | 一度返したお金は戻らない。手数料がかかる銀行もある |
| 固定金利への借り換え | 残高が大きく残り期間が長い人、金利上昇で家計が回らなくなる人 | 将来の金利上昇の不安がなくなる | いまの変動金利より高い金利になることが多い。諸費用がかかる |
| 変動金利のまま、別の銀行へ借り換え | いまの適用金利が他行の新規金利より明らかに高い人 | 適用金利が下がる場合がある | 諸費用と審査がある。差が小さいと得にならない |
対策1:家計の見直しで「月7,000円」を先に作る
3,000万円の残高で金利が0.5%上がった場合の負担増は、月に約6,900円でした。この金額は、スマホ代の見直しや保険の見直しだけで作れることも少なくありません。たとえば大手キャリアから格安SIMに変えると、1人あたり月に数千円下がることがあります。夫婦2人分なら、それだけで利上げ分をまかなえる場合もあります。
固定費の見直しの手順は固定費から始める節約の手順に、スマホとネット回線の見直しは通信費を下げる具体的な方法に、電気・ガスは電気・ガスの契約の見直し方にまとめています。
対策2:繰り上げ返済は「期間短縮型」と「返済額軽減型」を使い分ける
繰り上げ返済には、返済期間を短くする「期間短縮型」と、毎月の返済額を減らす「返済額軽減型」があります。残高3,000万円・年1.25%・残り30年の人が、いま100万円を繰り上げ返済した場合を試算すると、次のようになります。
| 方式 | 毎月の返済 | 返済期間 | 減る利息の目安 |
|---|---|---|---|
| 繰り上げ返済しない | 99,976円 | 30年 | − |
| 期間短縮型(100万円) | 99,976円のまま | 約1年2か月短くなる | 約44万円 |
| 返済額軽減型(100万円) | 96,643円(約3,300円減) | 30年のまま | 約20万円 |
試算:元利均等・金利は30年間同じと仮定。編集部が計算式から算出。
利息を減らす効果が大きいのは期間短縮型です。一方、利上げで毎月の家計が苦しくなりそうな人には、毎月の負担が下がる返済額軽減型のほうが合っています。どちらを選ぶかは、「いまの毎月の家計に余裕があるか」で決めるのが分かりやすい基準です。
対策3:借り換えは「金利差・残高・残り期間」の3つで判断する
借り換えが得になるかどうかは、金利差、残高、残り期間で決まります。一般に、金利差が大きく、残高が多く、残り期間が長いほど、借り換えの効果は大きくなります。ただし、借り換えには数十万円単位の諸費用がかかることがあり、審査もあります。銀行の借り換えシミュレーターで「諸費用を引いたあとに、いくら得になるか」を確認してから判断してください。
ケース別に試算|3つの家庭で、利上げの影響を具体的に見る
早見表は「残り30年」の前提でした。実際には、借りた時期や年齢によって残高も残りの年数も違います。ここでは、よくある3つのケースで、金利が0.25%・0.5%・1.0%上がった場合の毎月の返済額を試算しました(元利均等・ボーナス返済なし)。

ケース1:30代夫婦・残高3,500万円・残り32年・いまの金利年0.6%
数年前に新築マンションを購入し、変動金利で借りているケースです。いまの毎月の返済は約100,198円です。金利が0.25%上がると約104,135円(+3,937円)、0.5%上がると約108,168円(+7,970円)、1.0%上がると約116,521円(+16,323円)になります。残高が大きく残り期間も長いため、3つのケースの中では金利上昇の影響がいちばん大きくなります。これから教育費が増える時期とも重なるので、まずは固定費の見直しで月8,000円ほどの余裕を作っておくと、0.5%の上昇までは家計を崩さずに吸収できます。
ケース2:40代・残高2,000万円・残り20年・いまの金利年0.8%
借り入れから15年ほどたち、残高が減ってきたケースです。いまの毎月の返済は約90,205円で、金利が0.25%上がると約92,426円(+2,221円)、0.5%上がると約94,680円(+4,475円)、1.0%上がっても約99,293円(+9,088円)です。残りの期間が短くなると、同じ金利上昇でも増える額は小さくなります。このケースでは、余裕資金があれば期間短縮型の繰り上げ返済で、定年までに完済する計画を立てる方法もあります。
ケース3:50代・残高1,200万円・残り12年・いまの金利年0.9%
完済が見えてきたケースです。いまの毎月の返済は約87,946円で、金利が0.25%上がると約89,255円(+1,309円)、0.5%上がると約90,578円(+2,632円)、1.0%上がっても約93,260円(+5,314円)にとどまります。残高が小さく残りの期間も短いため、利上げの影響は限定的です。いまから固定金利に借り換えると、諸費用のほうが高くつく可能性が高いでしょう。むしろ退職金や老後資金とのバランスで、繰り上げ返済をするかどうかを考える段階です。
3つのケースから分かること
同じ「0.5%の利上げ」でも、残高と残りの年数によって、毎月の負担増は約2,600円から約8,000円まで3倍の差があります。ニュースの見出しの数字ではなく、自分の残高と残りの年数で計算し直すことが大切です。
ペアローン・収入合算・ボーナス返済がある人の注意点
夫婦で借りている人や、ボーナス返済を組み合わせている人は、利上げの影響の受け方が少し複雑になります。

ペアローンは「2本とも」金利が上がる
ペアローンは夫婦それぞれが1本ずつローンを組む方式なので、利上げがあれば2本とも金利が上がります。夫婦の合計の残高で早見表を見ると、増える額の目安が分かります。また、どちらかが育児休業や時短勤務で収入が減る時期と、金利の上昇が重なると、家計への影響が大きくなります。夫婦それぞれの返済額と、どちらの口座から引き落とされているかを確認しておきましょう。
ボーナス返済は、ボーナスが減ったときの負担が大きい
ボーナス返済を組み合わせている場合、金利が上がるとボーナス月の返済額も増えます。ボーナスは業績によって減ることがあるため、ボーナス返済の割合が大きい人ほど、利上げとボーナスの減少が重なったときの負担が大きくなります。銀行によっては、ボーナス返済の割合を見直す手続きができる場合があります。
団体信用生命保険の上乗せ金利も確認する
がん保障などが付いた団体信用生命保険に入っている場合、適用金利に年0.1〜0.3%程度が上乗せされていることがあります。返済予定表の金利がこの上乗せ分を含んでいるかどうかも確認しておくと、正確な試算ができます。
これから住宅ローンを借りる人が、いま気をつけたいこと
これから家を買う人にとっても、金利の上昇は予算に直結します。たとえば4,000万円を35年で借りる場合、適用金利が年1.2%なら毎月の返済は約116,681円ですが、年1.7%なら約126,430円、年2.2%なら約136,648円になります。借りた後に1%上がっても払えるかどうかを、予算を決める段階で確認しておくことが大切です。

「借りられる額」ではなく「金利が上がっても返せる額」で予算を決める
銀行の審査で借りられる上限額は、いまの金利を前提に計算されています。変動金利で借りるなら、いまの金利より1%高い金利でも毎月払える額を、自分の予算の上限にしておくと安心です。
変動か固定かは、「上がったら困るか」で選ぶ
いまは変動金利と固定金利の差が大きく、変動金利のほうが毎月の返済は低く抑えられます。ただし、変動金利は将来上がる可能性があります。金利が上がったときに家計が困るなら固定金利、困らないなら変動金利、と考えると判断しやすくなります。
変動金利のままでいい?固定にする?タイプ別の考え方
「結局、変動のままでいいのか、固定にしたほうがいいのか」は、多くの人が迷うところです。正解は人によって違いますが、考え方の軸はあります。それは「金利が上がったときに、家計が耐えられるかどうか」です。将来の金利を当てることは誰にもできないので、上がった場合に困るかどうかで判断します。

変動金利のままでよいことが多い人
残高がそれほど大きくない人、残りの返済期間が短い人、収入に対して返済額の割合が低い人、貯蓄に余裕がある人は、金利が上がっても家計への影響を吸収しやすいため、変動金利のまま様子を見る選択も合理的です。毎月の返済額を早見表で計算し、「1%上がっても払える」と確認できれば、慌てて動く必要はありません。
固定金利への借り換えを検討したほうがよい人
残高が大きく残りの期間が長い人、すでに返済額が手取りの3割近くを占めている人、教育費のピークがこれから来る人は、金利が上がったときの影響が大きくなります。毎月の返済が増えても安心を買いたいと考えるなら、固定金利への借り換えも選択肢になります。ただし、前述のとおり、いまの固定金利は変動金利よりかなり高い水準にあります。
一部だけ固定にする「ミックスローン」という方法もある
借り入れの一部を変動金利、残りを固定金利にする「ミックスローン」を扱う銀行もあります。金利上昇のリスクを分散できますが、契約が2本になるため手数料がかかる場合があります。取り扱いと条件は銀行ごとに違うので、公式サイトで確認してください。
ひとりで決めにくいときは、無料のFP相談で家計ごと試算してもらう
住宅ローンをどうするかは、ローン単体ではなく、教育費、老後資金、保険、毎月の生活費と一緒に考えないと答えが出ません。自分で全部を計算するのが大変なときは、家計全体を見てくれるファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのも一つの方法です。

| 相談先 | 得意なこと | 注意点 |
|---|---|---|
| 借りている銀行の窓口 | 自分の契約内容(金利の見直し日・5年ルールの有無)を正確に確認できる | 他行への借り換えの比較はしてくれないことが多い |
| 家計全体を見る無料FP相談 | 住宅ローン・教育費・老後資金・保険をまとめて試算してもらえる | 保険や金融商品の提案を受けることがある。その場で契約する必要はない |
| 住宅ローン専門の相談窓口 | 借り換え先の比較や手続きの相談ができる | 家計全体の見直しまでは対象外のことがある |
家計全体の試算をお願いしたいなら、無料のFP相談が使いやすいでしょう。相談は無料で、その場で何かを契約する必要はありません。相談の前に、返済予定表と、直近数か月の家計の支出をメモしておくと、話が早く進みます。
相談窓口ごとの違いは無料FP相談の窓口ごとの比較で、独身の人向けの窓口は独身者向けの家計相談先で詳しく比べています。

住宅ローンと一緒に、家計全体で確認しておきたいこと
金利が上がる局面では、住宅ローンだけでなく、家計のほかの部分にも影響が出ます。この機会に、次の3つもあわせて確認しておくと安心です。
預金の金利と、つみたて投資のバランス
金利が上がると、銀行預金の金利も少しずつ上がります。一方で、住宅ローンの金利のほうが預金金利より高いのが普通です。手元のお金を「預金で置いておく」「繰り上げ返済に回す」「新NISAで積み立てる」のどれに配分するかは、生活防衛資金を確保したうえで考えるのが基本です。証券会社の選び方は新NISAの証券会社選びにまとめています。
老後資金の準備とのバランス
繰り上げ返済でローンを早く終わらせるか、老後資金の準備を優先するかも、迷いやすいポイントです。老後に必要なお金の考え方は老後資金の準備の考え方で整理しています。
夫婦で家計の見える化をしておく
共働きでペアローンや収入合算で借りている場合は、どちらの収入から返済しているのかを夫婦で共有しておくことが大切です。夫婦で使える家計簿アプリを使うと、毎月の支出をふたりで確認しやすくなります。

まとめ|利上げのニュースを見たら、まず自分の返済額を計算する
- 日銀は2026年9月に政策金利を1.25%へ引き上げ、11月には大手銀行が短期プライムレートを年2.625%に引き上げた。次の焦点は12月17〜18日の日銀会合
- 残高3,000万円・残り30年なら、金利が0.25%上がると毎月の返済は約3,400円、0.5%上がると約6,900円増える
- 多くの銀行には5年ルール・125%ルールがあり、返済額はすぐには上がらない。ただし元金の減りは遅くなる
- 対策は「家計の見直し → 繰り上げ返済 → 借り換えの検討」の順番で。お金がかからず元に戻せるものから
- 迷ったら、返済予定表を持って無料のFP相談で家計全体を試算してもらう
利上げのニュースは不安をあおりがちですが、自分の返済額が「いくら増えるか」が分かれば、打てる手は具体的になります。まずは返済予定表を開いて、早見表と照らし合わせてみてください。

株価の急落と利上げが重なったときの投資の考え方は、株価急落の日の新NISAとの付き合い方も参考にしてください。
住宅ローンと一緒に保険も見直したい人は、金利が上がる時期の保険の見直し方も参考にしてください。
よくある質問
日銀が0.25%利上げすると、住宅ローンの変動金利も0.25%上がりますか?
利上げは、いつの返済から反映されますか?
5年ルールと125%ルールとは何ですか?
固定金利で借りている人も、利上げの影響を受けますか?
繰り上げ返済は、期間短縮型と返済額軽減型のどちらがいいですか?
いまから固定金利に借り換えるべきですか?
金利が上がって返済が苦しくなったら、どうすればいいですか?
FP相談は、本当に無料ですか?

この記事の調査・評価方法と出典
この記事は、2026年11月6日時点で確認できた日本銀行の公表資料と、住宅ローン金利に関する報道・専門サイトの情報をもとに、KURASHI ZUKAN編集部がまとめました。毎月の返済額と利息の総額は、元利均等返済の計算式を使って編集部が算出した概算で、保証料・手数料・団体信用生命保険の上乗せ金利は含めていません。金利の見通しは、各出典の見方を紹介したもので、編集部が将来の金利を予想・保証するものではありません。
- 日本銀行「金融政策に関する決定事項等(2026年)」
- 大和総研「10月会合で日銀は政策金利を据え置き 2%の物価安定に向け利上げ継続へ」(2026年10月30日)
- モゲチェック「住宅ローン金利2026年11月の最新動向」(短期プライムレートの引き上げ日、新規・既存借り入れへの反映時期)
- Business Insider Japan「主要銀行の『住宅ローン』、2026年10月の金利はどうなった?」(大手銀行・ネット銀行の変動・固定金利)
- 日本経済新聞「フラット35の11月金利、3.81% 4カ月ぶり下落」
- Bloomberg「日銀の追加利上げ12月が8割超に拡大」(2026年10月21日)
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