薬剤師の統計データ2026|人数・働く場所・年収・求人倍率

「薬剤師って、実際どこで何人くらい働いているんだろう」。転職や就職を考えるとき、まず知りたいのは業界全体の姿です。求人サイトの宣伝文句ではなく、国の統計で人数・働く場所・年収・求人の多さを確かめておくと、自分の選択肢が見えやすくなります。

この記事では、厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」と厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「薬剤師」をもとに、薬剤師の人数の推移、働く場所の内訳、男女・年齢、都道府県ごとの差、年収と有効求人倍率を整理しました。数値はすべて公表資料から転記し、計算値はその旨を明記しています。

先に結論|数字で見る薬剤師2026

  • 届出薬剤師数は32万9,045人(2024年12月31日現在)。2022年から1.7%増え、人口10万人あたり265.8人です。
  • 働く場所は薬局が60.0%(19万7,437人)、病院・診療所が19.2%、医薬品関係企業が10.4%。
  • 製薬会社など医薬品関係企業の薬剤師は2,902人減(▲7.8%)、薬局は6,702人増えました。
  • 薬局・医療施設で働く薬剤師の65.1%が女性で、平均年齢は46.1歳。年代別では30代が最も多くなっています。
  • job tagでは薬剤師の年収は566.8万円、有効求人倍率は3.12倍(令和7年度)です。求職者1人に対して約3件の求人がある計算です。

数字を読む前に|この記事で使う2つの統計

白いデスクの上に置かれた聴診器とノートパソコン

医師・歯科医師・薬剤師統計

厚生労働省が2年ごとに行う統計で、薬剤師が届け出た内容を集計しています。最新は2024年12月31日現在の数字で、人数・働く場所・性別・年齢・都道府県がわかります。ここで使う「届出薬剤師数」は、薬剤師の資格を持って届け出た人の数で、働いていない人も含みます。

job tag(職業情報提供サイト)

厚生労働省の職業情報提供サイトで、職業ごとの年収や有効求人倍率が掲載されています。年収は令和7年賃金構造基本統計調査を加工した値、有効求人倍率は令和7年度のハローワーク求人統計です。雇われて働く人が対象なので、平均年齢などは上の統計と一致しません。

薬剤師の人数|32万9,045人、42年で約2.6倍に

2024年12月31日現在の届出薬剤師数は32万9,045人で、前回(2022年)の32万3,690人から1.7%増えました。人口10万人あたりでは265.8人です。

長期の推移

1982年の12万4,390人から、2024年までに約2.6倍になりました(当サイト計算)。2000年代までは2年ごとに5%前後のペースで増えていましたが、2010年代以降は1〜4%台に落ち着き、2022年は前回比0.5%増、2024年は1.7%増でした。

届出薬剤師数の推移(1982〜2024年)088,842177,684266,526355,3691982:124,390人19821984:129,700人1986:135,990人1988:143,429人1990:150,627人19901992:162,021人1994:176,871人1996:194,300人1998:205,953人19982000:217,477人2002:229,744人2004:241,369人2006:252,533人20062008:267,751人2010:276,517人2012:280,052人2014:288,151人20142016:301,323人2018:311,289人2020:321,982人2022:323,690人20222024:329,045人2024単位:人
届出薬剤師数の推移(1982〜2024年)(出典:厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」をもとに当サイト作成)
調査年 届出薬剤師数 人口10万対
令和6年(2024年) 329,045人 265.8人
令和4年(2022年) 323,690人 259.1人
令和2年(2020年) 321,982人 255.2人
平成30年(2018年) 311,289人 246.2人
平成28年(2016年) 301,323人 237.4人
平成26年(2014年) 288,151人 226.7人
平成24年(2012年) 280,052人 219.6人
平成22年(2010年) 276,517人 215.9人
平成20年(2008年) 267,751人 209.7人
平成18年(2006年) 252,533人 197.6人
平成16年(2004年) 241,369人 189.0人
平成14年(2002年) 229,744人 180.3人
平成12年(2000年) 217,477人 171.3人
平成10年(1998年) 205,953人 162.8人
平成8年(1996年) 194,300人 154.4人
平成6年(1994年) 176,871人 141.5人
平成4年(1992年) 162,021人 130.2人
平成2年(1990年) 150,627人 121.9人
昭和63年(1988年) 143,429人 116.8人
昭和61年(1986年) 135,990人 111.8人
昭和59年(1984年) 129,700人 107.9人
昭和57年(1982年) 124,390人 104.8人

出典:厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」(各年12月31日現在)。

統計から働き方を考えたら、次は求人の実物を見るのが早道です。当サイトが公式サイトで求人数・許可番号を確認した薬剤師の転職サービスを、広告として置いておきます(比較は薬剤師の転職サイト比較)。

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薬剤師が働く場所|6割が薬局

転職相談の面談を受ける様子

届出薬剤師を施設・業務の種別に分けると、薬局で働く人が19万7,437人(60.0%)と最も多く、次いで病院・診療所などの医療施設が6万3,290人(19.2%)、製薬会社などの医薬品関係企業が3万4,184人(10.4%)です。

施設・業務の種別にみた薬剤師数(2024年12月31日現在)薬局薬局:197,437人197,437人医療施設(病院・診療所)医療施設(病院・診療所):63,290人63,290人医薬品関係企業医薬品関係企業:34,184人34,184人その他の者その他の者:20,976人20,976人無職の者無職の者:11,975人11,975人衛生行政機関・保健衛生施設衛生行政機関・保健衛生施設:6,906人6,906人大学大学:5,011人5,011人
施設・業務の種別にみた薬剤師数(2024年12月31日現在)(出典:厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」をもとに当サイト作成)
施設・業務の種別 人数 構成割合 前回(2022年)比
薬局 197,437人 60.0% +6,702人(+3.5%)
医療施設(病院・診療所) 63,290人 19.2% +827人(+1.3%)
医薬品関係企業 34,184人 10.4% ▲2,902人(▲7.8%)
その他の者 20,976人 6.4% +490人(+2.4%)
無職の者 11,975人 3.6% ▲5人
衛生行政機関・保健衛生施設 6,906人 2.1% ▲21人(▲0.3%)
大学 5,011人 — +109人

出典:厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」。医療施設のうち病院は5万7,595人(17.5%)、診療所は5,695人(1.7%)。

薬局は増え、医薬品関係企業は減った

2022年からの変化を見ると、薬局が6,702人(+3.5%)、医療施設が827人(+1.3%)増えた一方、医薬品関係企業は2,902人(▲7.8%)減りました。製薬会社などで働く薬剤師が減り、薬局で働く人が増えている構図です。統計は増減の理由を説明していないため、この記事でも理由は断定しません。

病院と診療所の内訳

医療施設で働く6万3,290人のうち、病院が5万7,595人、診療所が5,695人です。病院の薬剤師は、入院患者の薬の管理や医師・看護師との連携など、薬局とは違う役割を担います。

男女・年齢|女性が65.1%、30代が最多

キャリアアドバイザーと面談する女性

薬局・医療施設で働く薬剤師26万727人のうち、女性は16万9,637人(65.1%)、男性は9万1,090人(34.9%)です。2022年からの増加は男性+2,711人(+3.1%)、女性+4,818人(+2.9%)でした。

年齢階級別では30代が最も多い

薬局・医療施設に従事する薬剤師の年齢階級別人数29歳以下33,498人(12.8%)30〜39歳69,367人(26.6%)40〜49歳58,674人(22.5%)50〜59歳51,227人(19.6%)60〜69歳34,173人(13.1%)70歳以上13,788人(5.3%)
薬局・医療施設に従事する薬剤師の年齢階級別人数(2024年12月31日現在。出典:厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」をもとに当サイト作成)
年齢階級 人数 割合
29歳以下 33,498人 12.8%
30〜39歳 69,367人 26.6%
40〜49歳 58,674人 22.5%
50〜59歳 51,227人 19.6%
60〜69歳 34,173人 13.1%
70歳以上 13,788人 5.3%
総数 260,727人 100.0%

出典:厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」(薬局・医療施設に従事する薬剤師)。

60歳以上も合わせて18.4%(4万7,961人)を占め、長く働き続けられる資格であることがうかがえます(60歳以上の合計は当サイト計算)。一方で29歳以下は12.8%で、若手の比率は高くありません。

平均年齢は46.1歳(薬局・医療施設)で、30代が最も多い層です。女性が多く、子育てや介護と両立しながら働く人が多い職種でもあるため、勤務時間や雇用形態を選べるかどうかが職場選びの大きな要素になります。

都道府県による差|徳島県が最多、沖縄県が最少

青い背景に置かれた聴診器と白紙、ペン

人口10万人あたりの「薬局・医療施設に従事する薬剤師数」は、全国平均で210.6人です。最も多いのは徳島県(256.6人)で、兵庫県(245.6人)、東京都(240.3人)が続きます。少ないのは沖縄県(155.3人)、福井県(170.4人)、青森県(175.5人)でした。

区分 都道府県 人口10万対
多い順1位 徳島県 256.6人
多い順2位 兵庫県 245.6人
多い順3位 東京都 240.3人
全国 — 210.6人
少ない順3位 青森県 175.5人
少ない順2位 福井県 170.4人
少ない順1位 沖縄県 155.3人

出典:厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」。

最も多い徳島県と最も少ない沖縄県では、人口あたりの薬剤師数に1.65倍の差があります(当サイト計算)。薬剤師が少ない地域では求人が見つかりやすい一方、地域によって勤務条件の相場も変わるため、地方での転職を考える場合は地域ごとの求人を確かめることが大切です。

年収と有効求人倍率|566.8万円・3.12倍

応募書類を手にオフィスを歩く女性

job tagに掲載されている薬剤師の統計は次のとおりです。

項目 数値 出典の調査
年収(全国) 566.8万円 令和7年賃金構造基本統計調査を加工
有効求人倍率(全国) 3.12倍 令和7年度ハローワーク求人統計
求人賃金(月額・全国) 36.2万円(前年度比0.6万円増) 令和7年度ハローワーク求人統計
1時間あたり賃金(一般労働者) 2,828円 令和7年賃金構造基本統計調査を加工(残業代・賞与を含む)
1時間あたり賃金(短時間労働者) 2,540円 同(残業代・賞与を含まない)
労働時間(月) 157時間 令和7年賃金構造基本統計調査を加工
年齢(全国) 40.1歳 同
就業者数 243,650人 令和2年国勢調査を加工

出典:job tag「薬剤師」。

求人倍率3.12倍が意味すること

有効求人倍率3.12倍は、ハローワークで仕事を探す人1人に対して約3件の求人があることを示します。短時間労働者でも1時間あたり2,540円と、パートでも時給水準が高いのが特徴です。ただし求人の多さは地域や施設の種類によって偏りがあり、ハローワーク以外の転職サイト経由の求人は含まれていません。

年収の数字の読み方

566.8万円は雇われて働く薬剤師の平均で、働く場所(薬局・病院・企業)、役職、地域、勤続年数で大きく変わります。自分の条件での相場は、求人を複数比べて確かめるのが確実です。

統計から考える、薬剤師の職場選び

面談で向き合う担当者と相談者
  • 求人は多い。だからこそ条件で選ぶ:求人倍率3.12倍は売り手市場ですが、条件の良い求人から先に埋まります。年収だけでなく、勤務時間・休日・雇用形態を先に決めておくと比較がしやすくなります。
  • 働く場所の変化を見る:薬局で働く人が増え、医薬品関係企業は減っています。企業への転職を考える場合は、求人の数が限られる前提で準備したほうが安全です。
  • 地域差を味方にする:人口あたりの薬剤師が少ない地域では、条件交渉がしやすいこともあります。

転職サイトを使う場合は、厚生労働大臣の許可番号や求人数、扱う雇用形態の違いを確かめてから選ぶと失敗が減ります。主要な薬剤師向け転職サイトの違いは薬剤師の転職サイトの比較(許可番号・求人数・雇用形態)で整理しています。資格の取り方や他の医療系資格との比較は国家資格の合格率一覧も参考になります。

まとめ|薬剤師は33万人弱、6割が薬局で働く

厚生労働省の統計では、薬剤師は2024年末で32万9,045人と増え続けており、6割が薬局で働いています。製薬会社などの企業で働く人は減り、薬局で働く人が増えました。女性が65.1%を占め、30代が最も多い職種です。

job tagでは年収566.8万円、有効求人倍率3.12倍で、求人の多い職業であることがわかります。統計は2年ごと(医師・歯科医師・薬剤師統計)と毎年(job tag)更新されるので、新しい数字が出たらこの記事も更新します。

よくある質問

薬剤師は日本に何人いますか?
厚生労働省の「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計」によると、2024年12月31日現在の届出薬剤師数は32万9,045人です。2022年の32万3,690人から1.7%増え、人口10万人あたりでは265.8人です。
薬剤師はどこで働いている人が多いですか?
薬局で働く人が19万7,437人(60.0%)で最も多く、病院・診療所などの医療施設が6万3,290人(19.2%)、製薬会社などの医薬品関係企業が3万4,184人(10.4%)です(2024年12月31日現在)。
薬剤師の平均年収は?
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)では、薬剤師の年収(全国)は566.8万円です(令和7年賃金構造基本統計調査を加工)。働く場所や地域、経験年数で差があります。
薬剤師の有効求人倍率は?
job tagによると、令和7年度の薬剤師の有効求人倍率(全国)は3.12倍です。ハローワークで仕事を探す人1人に対して約3件の求人がある計算です。
女性の薬剤師はどれくらいいますか?
薬局・医療施設で働く薬剤師26万727人のうち、女性は16万9,637人で65.1%を占めます(2024年12月31日現在)。
薬剤師が多い都道府県はどこですか?
人口10万人あたりの薬局・医療施設に従事する薬剤師数は、徳島県256.6人が最多で、兵庫県245.6人、東京都240.3人が続きます。最も少ないのは沖縄県155.3人です(全国平均210.6人)。

この記事の調査・評価方法と出典

薬剤師の人数・施設別の内訳・男女と年齢・都道府県別の数値は、厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」(統計の概要、結果の概要、3 薬剤師)から転記しました。年収・有効求人倍率などは、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)の「薬剤師」のページから転記しました。主要な数値は2026年10月31日に公表資料と2回照合しています。人数の倍率(約2.6倍)、都道府県間の差(1.65倍)は当サイトが計算しました。2つの統計は対象が違う(届出をした全薬剤師と、雇われて働く人)ため、平均年齢などは一致しません。

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